カウンセリングルームより ~不安障害と運動の関係

この事象には、沢山の論文が出ている。

運動をすることで、パニックを緩和することが証明されている。もちろん前提は沢山存在します。

安易に結びつけることはできない。

 

不安とは恐れです。では、その恐れとは何だろう。神経学的に説明すると、恐れとは危険の記憶です。不安障害に陥ると、脳は常に恐ろしかった時の記憶を再生しようとする。すべては扁桃体が警告を響かせている。そして不安障害の場合は、警告解除が適切に作動しない。何も問題はないとか、問題が片付いた、認知の処理装置が教えてくれない。状況を正しく把握できなくなる。

こうした認識のズレが起きると収拾がつかなくなる。なんでもない状況をことごとく生命の危機だと見なし、記憶に焼き付ける。その記憶は互いに結びつき、不安が雪だるま式に膨れ上がる。記憶がどんどん恐怖と結びつく。解消する方法もない。

もう一つ脳の働きで分かっていることがある。

不安障害とそうでない人の差は、恐ろしくない刺激に対する反応の方だ。不安障害の場合、ほのぼのした写真を見ても、恐ろしい刺激の時と変わらない反応を示している。危険と安全の区別がつかない。このことで、不安障害の患者は学習障害も患っていると考えられている。

だから改善が難しい。