先日NHKで立花隆の特集がされていました。
近年学生に向けて講演をすることが増えてきました。そこで学生の方々に何度も伝えていたのは、「何を食べたか、で体が作られるように、何を吸収したかで脳が作り上げられる。脳を鍛えて、若い人たちが自分で考えるしかないのだ」ということだった。そして必ず伝えていたのが「見当識」。つまり、今どこにいて、どこから来て、私たちはこれからどこに行くのか、そういう現在地点をしっかりと理解しろということだった。
立花さんは自分が何を知らないのか、そして何を知っているのかを常に意識し、そのうえで知らないことに常に謙虚に向き合い、知ろうとし続けたからだ。
膨大な情報があふれ、自分の興味がともすると狭まってしまう現代において、あらゆるものに目を向け、興味を持ち続けることこそ、本当に今、求められていることなのだということを、立花さんの姿は教えてくれている。
立花さんは常々こうおっしゃっていた。「人間には死ぬ力がある。だから死ぬまでちゃんと生きることが大事だ」と。
「少年老人」の意味が分かった気がする。
もっと「立花隆」を知ってみたいと思った。
私自身のことも「見当識」を考えました。読書、いとこの死など自分の今を見つめ直すことが出来ました。
沢山の「いま」が見えてきた。