孟子の言葉  盡書信、則不如無書

孟子曰、盡書信、則不如無書、吾於武成、取二三策而已矣、仁人無敵於天下、以至仁伐至不仁、而何其血之流杵也。


孟子は言う。
「書経をぜんぶまる信じにするぐらいならば、書経などない方がましだろう。私は『武成篇』(書経の一章。本物は散逸して伝わらないと言う)の中では二、三行を肯定するだけだ。仁の人は天下に敵なしなのだ。最高の仁の人、武王が不仁の輩、紂王を討った。どうして『血の河で杵(しょ。城壁を作るための「きね」のことか、あるいは盾という説もあるようだ)が流れた』ようなことが起こるだろう。」

★故事成句★
「ことごとく書を信ずれば、則ち書なきに如かず」(本来は上の意味のようだが、「書」を一般の書物とみなす実用的な解釈が普及している。)

人の書を読んで、まるまる信じるのであれば読まない方がいい。書かれていることに向き合い、自分はどう考えるのか。自主的になれってことです。