ムーヴ思考  ~コミュニケーション能力と話し上手は雲泥の差がある~

喋りの上手さというものをめぐっては、多くのビジネスパーソンに誤解されていると思う。「喋りだけ磨いても、薄っぺらい人間になる」「意識の高い、世の道理が見えてない若造のやること」「喋りなどより中身で勝負しろ」「プレゼンなどしなくても、正しいことをしていれば必ず気がついてくれる」などなど。

だが、現実に目を向けてみてほしい。皆さんの職場で、果たしてどれだけの割合が「相手を説得すること」に使われているだろうか。営業現場、求職活動、新人教育、部下への指導、提携先との交渉、投資家へのプレゼン、メディア対応……。現代では、私たちの社会活動のかなりの部分を、誰かが誰かに説明・説得する行為が占めるようになりつつある。

 

 

コミュニケーション能力の定義「ある特定の文脈において、メッセージの伝達や解釈、意味の交渉ができる能力」を意味する。

齋藤孝(2004)『コミュニケーション力』

 

コミュニケーション能力は、意志の伝達ともされている。