ある中学生が中学卒業時点で球速141キロに到達。これって凄いですか?私は想定内なので全くびっくりしませんでした。
投げ方が綺麗だと多くの指導者が感動していたと耳にしました。それはそうです。私が作った芸術作品です。怪我もほとんどない。
出会いは中学1年の冬だと記憶している。
ストライクが全く入らない。投手を首になった言っていました。野手をするほどの能力はなく、バッティングも全くダメ。投手以外は出来ない。これが現状でした。
八方塞がりの状態でご両親が一生懸命探して「ムーヴ」に辿り着いた。初めは「投手が出来れば」という感じでした。もちろんお断りしました。
プロの指導者なのでせめて「プロ」を目指さないとだめだと伝えました。トレーニングについてこれないからです。1週間考えて入会されました。そこから彼のサクセスストーリーが始まりました。来院から3,4ヶ月目あたりからしっかり結果が残せるようになってきました。いつでもどこでもストライクが入る。ファーボールはほとんど見たことがない。
チームにはジャパンに選ばれた投手がいました。
すでに140キロ近く投げたい。
チームには7人投手がおり、投手チームを行ったり来たりしている選手とジャンパの投手。これがチーム事情でした。
2年の初めには2、3番手にまで育ちました。135キロくらいまで上昇。安定感は抜群。突然乱れることもほとんどない。私が見ている時は絶対に起きない。私が指示を出すからです。そして3年時にはエースナンバーを奪取。ジャパンの選手を追い抜いた。
それどころか、先発をすると投手の役割が終わっても守備で試合に出るようになりました。いつでも再登板するためです。ジャパンの投手は役割が終わったらベンチに戻る。これだけ信頼を勝ち取ったのだと思う。
ジャパンの選手同士の対決が見られる貴重な練習試合があった。多くの指導者はまさかうちの学生が先発するとは考えていなかった。7回1安打という見事な投球でした。名門クラブチームをしっかり抑えた。無理なくストライクが入る、球速も140キロ超えている中学生。綺麗な投げ方は誰が見ても綺麗です。プロの指導者が見れば誰でも評価します。でもプロの指導者も一から作ることは難しい。
綺麗に投げることの重要性を知ってほしい。それが球速にも影響する。高校でも速度はほとんど上がらなかったがしっかりエースナンバーを3期務めました。
レベルはあるが誰でもやる気次第でいくらいでも成長出来る。
いろんな場面で彼のことを思い出す。