睡眠の科学 

厚労省が言うように、食事、睡眠、運動は健康を守るうえでの3本柱です。

運動なら「ジムに行く」、食事なら「グルテンフリーにする」など、いろいろ気をつけている人も多いと思います。

でも、この3つの中で脳機能に直接かかわっているのは睡眠です。食事やトレーニングでは補えない、睡眠にしかない体への役割がたくさんあります。

忙しいとき、食事はパソコン作業をしながらでもできますが、睡眠は「ながら」ではできません。結局、睡眠を削ることを選んでしまう方が多いのですが、本当は一番削ってはいけない部分です。

健康というものをタワーマンションにたとえるなら、次のように「睡眠という土台の上に、食事や運動が積み重なっている」と考えてください。

 

従来、睡眠のゴールデンタイムは午後10時から午前2時の間と言われてきました。

しかし、今の研究では、成長ホルモンが最も分泌されやすい時間帯は「眠りはじめて最初の90分」で、その時間に一晩に分泌される成長ホルモンの7~8割が分泌されると言われています。

もちろん、成長ホルモンの分泌は体内時計の影響も受けているので、昼間よりも夜にちゃんと眠るほうが望ましいのは確かです。

ですから、なるべく夜と言われる時間帯に眠っていただきたいのですが、「必ず夜10時に寝ないといけない」ということはありません。