ムーヴ思考 ~計画を立てること~

仕事ができる人になるためには、何が必要なのでしょうか。

 それは、「計画」に時間をかけないことです。

「PDCA」というフレームワークでの「P」は計画ですが、これに時間をかけるのはムダです。

 人間は、「計画を立てるとき」がもっともテンションが上がります

 旅行の予定を考えたり、お小遣いの使い道を考えたり、夏休みの宿題の予定を考えたり……。

 まだ何も実行していないときは、気持ちだけが上がります。

 いわゆる「とらぬタヌキの皮算用」ですが、ここに落とし穴があります。

 それは、計画を立てるだけで安心してしまうことです

明日から頑張る人

 たとえば、1冊の本を読み切るために、「毎日20ページを読む」という目標を立てたとしましょう。

 ここで重要なのは、その最初の日に本当に20ページを読むことです

 それなのに、計画を立てただけで満足し、「明日から頑張ろう」と思う人が多すぎます。

 計画は、実際に行動が伴って初めて意味を持ちます。

 計画での数字と、実際にやってみた数字。それを比較し、素早く不足を埋めるアクションに移ることが何より大事です。

数値化は、なんとなくを許さない

ある商品を週に50個売ることを「P(計画)」として考えてみましょう。

 最初の週は40個しか売れなかったとします。

 10個が売れ残ったことを数値化しようとすれば、

店頭での見せ方が悪かったかもしれない
商品について聞かれたときの説明がよくなかった可能性がある

 など、問題点が見えてくるでしょう。

 また、例年なら100個が売れる時期に、ピタッと売れ行きが落ち、30個しか売れなかったとします。

 日々、数値化をしておけば、「今年は何か変化が起こっているぞ」という違和感にいち早く気づけます。消費者の行動が変わったり、他の商品に人が流れていたりなど、原因を探る行動が取れるでしょう。

 しかし、なんとなく感覚で売っていたら、この変化に気づくのに遅れます。

先週より今週のほうがなんとなく売れ残っているな……
そういえば今年は売れ行きが落ちている気がするな……

 と、問題を放置してしまうと、とてつもなく大きな機会損失を生みます。

 そうならないためには、1日の売上を数値化して、週の目標の数字を把握しておくこと。それを毎週、比較して「数字の変化」に気づけることが大事なのです。

「D」の回数を「行動量」にする

新入社員や若いプレーヤーに多く見られるのが、「P(計画)」から「D(行動)」へ移るときのタイムロスです。この「D」の回数こそが、重要なキーワードとなる「行動量」という概念です。

 行動量は、その名のとおり、「何回やったのか」「1日に何時間できたのか」という「量」を表す数字です。

 プレーヤーにとっては、行動量を極限まで上げていき、高いレベルで維持することが何より求められることです。

ムーヴでは、これをすべてで行っています。